3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代
「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708)) 」を読みました。
戦後の「昭和的な価値観」から脱却し「平成的な生き方」を指南してくれる一冊です。
入社して以来感じていた、ある種の「違和感」の正体が、的確な分析と的確な言葉で暴かれて行くのは読んでいて気持ちがよいです。また、今のままの生き方でよいのかと、強く自問させられました。
イメージとしては、映画「マトリックス」の中で、モーフィアスがネオに赤いピルと青いピルを見せて、「どっちを飲むんだ?」と迫るシーンが思い浮かびました。このまま昭和的価値観の残る会社で、敷かれたレールの上を走るのか、それとも平成的な生き方を選択するのか。
また、"昭和的価値観4「IT企業は3Kであるということ」ー企業ではなく、IT業界に就職したという意識を持つ男"の章では、色んなところで語られている日本のSI業界の問題点がうまくまとめられていて、読むほどに納得。会社ではなくIT業界に就職した意識というのは本当に重要だと思います。これがないと、どんなに優秀な人でも、狭い社内で井の中の蛙になってしまいます。
これに関連して、"昭和的価値観17「人生の大半を会社で過ごすこと」ー職場にはりついているように見える日本男子の人生"のところでは、「特に三〇代以降の男性労働者」の「職場以外でのネットワークの弱さ」を指摘されます。確かに自分の周りを見渡して、社外に強いネットワークを持っている人は、活き活きしているし、社内で発生する様々な事態も社外の出来事と比較して客観的に見られるような気がします。
転職だ起業だと言う話になると、親や上司から「甘い」「外じゃやっていけない」というネガティブコメントが飛び出すことがよくありますが、そもそも彼らとは価値観の違う世代であるということを肝にめいじておきましょう。
筑摩書房
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