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深追い/影踏み

最近読んだ横山秀夫本を2冊。

横山秀夫の警察小説と言えば、警察の実態をリアルに描いています。

警察の実態をリアルに、と言えば「踊る大捜査線」。

「踊る」はポップに、明るく、一般に受けるように肉付けされていますが、横山秀夫はその実態をダークサイドから描き出しています。

じめじめとした村組織の中で、手柄や昇進に対して飽くなき争いを繰り広げる刑事達。挙げ句、窃盗犯検挙強化月間には、余罪をいくつももった泥棒を「良い泥棒」として考え、その「良い泥棒」を巡って同僚どうして骨肉の争いを繰り広げます。

深追い」は、そうした警察内部を色々な部署のキャラクタを主人公にして描いています。

その写実性、物語性はまるで「シートン動物記」ならぬ「横山警察記」。

ストーリーを楽しみながらも、「へぇ」と何度も思ってしまいました。


影踏み」では、一転その泥棒の方に焦点が当てられます。

双子の兄弟と父親、母親を無理心中で亡くした泥棒が、出所するところから始まります。

男の周りで起きるいくつかの事件を、連作短編集の形でまとめています。

ただの泥棒ドラマではなく、男の中に死んだはずの双子の弟が「声」として登場してくるところがミソ。

人間ドラマに深みが出ています。

深追い
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横山 秀夫
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影踏み
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