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シリアナ

映画「シリアナ」を観ました。


シリアナ


アメリカの国策(イラン侵攻)と、石油の価格、そして自爆テロ。「なぜアメリカはテロの標的になるのか?」ということを、国家ぐるみの陰謀を解き明かすという形で描かれています。国家の陰謀というマクロな事象に、CIAの工作員、アラブ王家の後継者争い、ある経済ジャーナリスト、アラブの貧しい若者というミクロな物語から迫っていきます。

会社の映画部で3月に観に行く予定だったのですが、諸般の事情で行けず。そのときの感想を岡村さんがブログに書いてます

岡村さんが指摘しているように、確かに監督が違っていたらもっと見やすい映画になっていたかもしれません。アカデミー賞も助演男優賞と脚本賞のノミネートで、監督賞はノミネートされずというのも頷けます。

観ていると、アメリカという国はなんて自分勝手で傲慢な国なんだろうと腹が立ってきます。日本は本当にアメリカについていって良いのかと不安にもなりました。これはこれで、ある視点からの一面でしかないわけで、これが全て真実じゃないというのが分かっていても気持ちが悪いです。

社会派の映画が好きな人は楽しめると思います。一時のマイケル・ムーア監督ブームのときに、アメリカと石油の関係を聞きかじった人ならばそこそこ内容も分かるかと。

ただ、僕が一番「うぇー」と気持ち悪くなったのは、とある人物の暗殺シーン。

あ、ここからネタバレしますんで、観ようと思っている人は読み飛ばしてください。

暗殺、と聞いて、みなさんどういうシーンを思い浮かべます?

時代劇が好きな人は、必殺仕事人のように屋敷に忍び込んで針でずぶりみたいなシーンでしょう。

ゴルゴ13が好きな人は、隣のビルの屋上からライフルで狙いを定めてズドンみたいなシーンでしょう。

いずれにしろ、暗殺を実行する人間はプロフェッショナルであり、その仕事には自分が掴まったらどんなひどい拷問を受けるか分からないという高いリスクも伴います。

ところが、この映画の暗殺は違います。

暗殺は、どこか建物の中の司令室で実行されます。

モニターに映る衛星からの映像。砂漠の中を標的の車が走っています。画面には照準がついていて、「やれ」との上司の命令に、ミサイル発射のボタンをポチッと押す部下。

それだけで、標的の乗っていた車は大破し、暗殺が成立してしまうのです。

湾岸戦争のときに、ゲームのような戦争だと批判されましたが、まさしくこの暗殺もゲーム感覚。

Google Mapsで上空からの映像を観て、「おもしろーい」と楽しんでいましたが、このレベルの画像が一般に公開されているということは、アメリカの国家機関ではこの数十倍、数百倍のレベルの画像を簡単に得られることになっているわけで。

「エネミー・オブ・アメリカ」のような監視社会に既になってしまっているんだなと思うと、背筋がすーっと寒くなります。