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沈まぬ太陽 会長室編

沈まぬ太陽 アフリカ編、御巣鷹山編

「沈まぬ太陽」の会長室編を読み終えました。

御巣鷹山の航空機墜落事故で経営陣が退陣し、内閣総理大臣が直々に、後任の会長として関西の紡績会社の会長を指名します。国見という名のその会長は、自身の紡績会社で労使の共同体制を成功させた実績を持つ、すぐれた経営者。確かな知見と行動力を武器に、国民航空改革に乗り出します。その過程で、会長直属の実働部隊として会長室なるものを設立し、その一員に、アフリカ編で僻地への流刑で苦汁をなめさせられた恩地を登用します。

改革に乗り出した途端、次々と明らかになる腐敗の構造。

この腐敗が酷いったらありゃしないんですわ。

人の命を預かる航空会社とは思えない価値観の元、私腹を肥やすことばかり考える魑魅魍魎がうようよしてるんですね。

その悪党を、新会長と恩地がばったばったとなぎ倒し!って展開になったら気持ちが良いんでしょうけど、そうは問屋がおろさない。悪い奴ほどしぶとく、かつ悪知恵がついているもので、国見や恩地の一歩先、一手先を読んで自分たちの都合の悪いことを隠していきます。この辺の駆け引きが実に面白く描かれています。

それにしても、悪い奴らって、自分たちが悪いことしていると思っているやつらはまだ良い方で、「俺らがやっていることは正義だ」と思いこんでいる悪い奴らほどたちの悪い連中はいませんね。この作品の中でも、都合の悪いことを言う連中は「アカだ」「国賊だ」と騒ぎ立て、敵対視するのです。なんかどこかの国を思い出しちゃいましたよ。

「白い巨塔」に続き、「沈まぬ太陽」も面白かったので、このほかの山崎豊子作品を読んでみようかなと思います。